2026 FIFAワールドカップ準決勝、
第2試合はイングランドとアルゼンチンによる伝統の一戦。
試合前の展望記事では、
- 高さと強さを武器にするイングランド
- 技術とパスワークで勝負するアルゼンチン
- 両チームとも準々決勝を120分戦った疲労
- 最後まで集中力を維持できるか
という点を注目ポイントとして挙げました。
結果はアルゼンチンが2-1で逆転勝利。
イングランドが先制しながらも、
終盤にアルゼンチンが底力を見せ、
劇的な逆転劇で決勝進出を決めました。
試合結果
イングランド 1-2 アルゼンチン
得点者
イングランド
55分 アンソニー・ゴードン
アルゼンチン
85分 エンツォ・フェルナンデス
90+2分 ラウタロ・マルティネス
前半レビュー|互いの良さを消し合うハイレベルな攻防
試合開始からイングランドは
前線から積極的にプレスを仕掛けます。
高さとフィジカルを生かして押し込もうとする狙いが見えました。
一方のアルゼンチンも慌てません。
後方から丁寧にボールをつなぎ、
イングランドのプレスを少しずつかわしながらリズムを作っていきます。
会場内は空調が効き、気温は約22℃。
準々決勝までとは異なり、
選手たちにとってはプレーしやすい環境となっていました。
激しい球際が続く立ち上がり
最初の10分は、
お互いに球際の強いプレーが続きました。
イングランドはゴードンがドリブルでゴール前まで運びますが、
アルゼンチンDFが複数人で囲みボールを奪取。
そのまま素早くカウンターへ転じるなど、
守備から攻撃への切り替えの速さを見せます。
イングランドもCKやロングボールで高さを生かそうとしますが、ア
ルゼンチンは集中した守備で簡単には決定機を与えません。
アルゼンチンは落ち着いてプレスをかわす
展望記事では、
「アルゼンチンはイングランドの強いプレスをどう攻略するか」
を見どころに挙げました。
試合では、
スペインほどボール保持を徹底する形ではありませんでしたが、
アルゼンチンも細かなパスワークとサポートでイングランドのプレスをかわしていきます。
相手が勢いよく寄せてきても、
一人で突破するのではなく、
近くの味方を使いながら前進。
焦らず自分たちのリズムを保っていたことが印象的でした。
メッシへの厳しいマーク
前半は、
イングランドがメッシを自由にさせません。
ボールを受けるたびに複数人が寄せ、
前を向く時間を与えませんでした。
そのため、
序盤はメッシが試合を支配しているという印象はありませんでした。
ただ、それがコンディションによるものなのか、
イングランドの守備によるものなのか、
あるいは終盤を見据えたプレーだったのかは分かりません。
一つ確かなのは、
時間が進むにつれてメッシがボールに関わる回数は
徐々に増えていったことです。
お互い譲らない45分
イングランドはベリンガムがドリブルでファウルを誘い、
危険な位置でFKを獲得。
クロスからヘディングで合わせる場面もありましたが、
わずかにゴール右へ外れます。
一方のアルゼンチンも、
メッシのFKから崩し、
後はエンツォ・フェルナンデスがミドルシュート。
惜しくも枠を外れましたが、
ゴールの匂いを感じさせました。
前半は両チームとも大きな決定機を多く作らせず、
非常にレベルの高い攻防が続いたままスコアレスで折り返します。
後半レビュー|イングランド先制、そしてアルゼンチンの反撃
後半に入ると、
試合が大きく動きます。
55分。
イングランドが中盤から右サイドへロングボールを送り、
クリアボールを回収。
右サイドからGKとDFラインの間へ速いクロスが送られると、
イングランドのゴードンがアルゼンチンDFの背後から前へ入り込み、
足で合わせて先制点を奪いました。
クロスの質と、
マークの視界外から飛び込んだ
ゴードンのタイミングがかみ合った得点でした。
イングランドが待望の先制点を奪いました。
展望記事でも書いたように、
高さとクロスを生かしたイングランドらしい得点でした。

引いたイングランド、攻め続けるアルゼンチン
先制したイングランドは、
自陣に人数をかけて守る時間帯が増えていきます。
一方のアルゼンチンは慌てることなくボールを保持。
右サイドを起点に何度も斜めのクロスを送り、
イングランド守備陣を揺さぶります。
64分にはニコ・ゴンザレスを投入。
高さと運動量を加え、
さらにサイド攻撃の迫力が増していきました。
ニコ・ゴンザレスはメッシからのクロスを頭で折り返すなど、
攻撃に新たなリズムを生み出します。
ピックフォードが何度も立ちはだかる
アルゼンチンは押し込み続けます。
アルバレスの連続シュート。
エンツォ・フェルナンデスのミドル。
ニコ・ゴンザレスのヘディング。
しかし、
そのたびにイングランドGKピックフォードがビッグセーブ。
イングランドは守備陣も体を張り、
リードを守り続けます。
ハイドレーションブレイクの時間は、
押し込まれていたイングランドにとって流れを切る意味でも大きな時間となりました。
それでも、
アルゼンチンの勢いは止まりませんでした。
展望記事との答え合わせ①
試合前の記事では、
「高さと強さのイングランドに対し、アルゼンチンは技術とパスワークで対抗できるか」
を大きなテーマにしました。
この点は、試合でもそのまま表れました。
イングランドはクロスやセットプレー、
早い攻撃を生かして先制点を奪いました。
一方のアルゼンチンは、
細かなパスワークとサイド攻撃で少しずつ相手を押し込み、
試合終盤には完全に主導権を握ります。
高さで勝負するイングランドと、
技術で相手を崩していくアルゼンチン。
両チームの持ち味がはっきりと表れた準決勝でした。
💡 Trend Noteワンポイント
アルゼンチンが押し込めた理由は、
単にボールを持っていたからではありません。
サイドチェンジや細かなパス交換でイングランドの守備を横へ動かし、
少しずつスペースを作り続けたことが大きなポイントでした。
ボール保持率だけでなく、
「相手の守備をどれだけ動かせているか」に注目すると、
この試合の流れがより分かりやすく見えてきます。
なぜアルゼンチンは逆転できたのか
イングランドが55分に先制した時点では、
そのまま試合を締めくくる展開も十分考えられました。
しかし、アルゼンチンは最後まで焦りませんでした。
ボールを保持しながらサイドを広く使い、
何度もクロスやミドルシュートでイングランド守備陣を揺さぶります。
一度攻撃が跳ね返されても、
セカンドボールを回収して再び攻撃。
この繰り返しが、
少しずつイングランドの体力と集中力を奪っていきました。
試合終盤には、完全にアルゼンチンが押し込む展開となり、
「いつ同点になってもおかしくない」という空気がスタジアム全体に漂っていました。
メッシだけではないアルゼンチンの強さ
この試合のMVPは間違いなくメッシです。
しかし、
勝因を「メッシがすごかった」
の一言で終わらせるのは少し違うと感じました。
この日のアルゼンチンは、
メッシだけに頼るチームではありませんでした。
むしろ印象的だったのは、
メッシを中心にしながらも、
周囲の選手たちがその存在を生かしていたことです。
相手がメッシを警戒すれば、
ほかの選手にスペースが生まれる。
逆に周囲への対応を優先すれば、
メッシが自由になります。
イングランドにとっては、
どちらを選んでも苦しい状況でした。
試合後に感じた
「メッシをマークしないとやられるし、メッシだけに集まれば他で数的優位を作られて劣勢に回る」
これが現在のアルゼンチンの強さを表しるのではないでしょうか。
同点ゴールは準備の差だった
85分。
ショートコーナーから試合が動きます。
メッシがボールを受けると、
イングランドDFが素早く寄せます。
その瞬間に空いたスペースへ
エンツォ・フェルナンデスが入り込み、
メッシからラストパス。
フェルナンデスは難しいボールを落ち着いて止め、
強烈なミドルシュートをゴール左隅へ突き刺しました。
この場面ではベリンガムも懸命に寄せています。
決して守備が甘かったわけではありません。
それでも、
その一歩上をいくトラップとシュート技術を見せた
フェルナンデスを称えるべきゴールでした。
劇的な決勝ゴール
90+2分。
アルゼンチンは最後まで攻撃を続けます。
左サイドからつないだ攻撃でシュートがポストを直撃。
そのこぼれ球を素早く回収したのがメッシでした。
慌てず右足でクロスを送り、
最後はラウタロ・マルティネスがヘディングで合わせて逆転。
まさに「最後まで諦めない」アルゼンチンらしいゴールでした。
得点したのはラウタロですが、
その直前までボールを追い続け、
チャンスをつなげたメッシの判断力も見事でした。

展望記事との答え合わせ②
今回の準決勝では、
展望記事で挙げたポイントが数多く試合に表れました。
| 展望記事のポイント | 試合結果 |
|---|---|
| 高さと強さのイングランド | ◎ クロスから先制点を奪った |
| 南米らしい技術 | ◎ パスワークとサイド攻撃で押し込んだ |
| セットプレー | ○ イングランドの武器となったが、 アルゼンチンも粘り強く対応 |
| メッシへの対応 | ◎ 厳しくマークしたが、終盤は影響力を増した |
| 最後まで集中力を保てるか | ◎ アルゼンチンが90分を超えて逆転 |
| 交代選手の役割 | ◎ ニコ・ゴンザレス投入で攻撃に厚みが生まれた |
試合前の記事では、
「最後まで集中力を落とさず戦えるチームが勝つのではないか」と予想しました。
その答えは、
まさにアルゼンチンでした。
リードされても焦らず、
自分たちのスタイルを崩さずに攻め続けた姿勢が、
終盤の2得点につながりました。

MVP
リオネル・メッシ
試合序盤はイングランドの厳しいマークもあり、
大きな見せ場は多くありませんでした。
ただし、
それがコンディションによるものなのか、
守備の影響だったのか、
あるいは試合終盤を見据えたプレーだったのかは分かりません。
時間が進むにつれてボールに関わる回数が増え、
右サイドや中央から攻撃の起点となっていきます。
85分にはショートコーナーから
エンツォ・フェルナンデスの同点ゴールを演出。
さらに90+2分には、
ポストに当たったこぼれ球を拾い、
ラウタロ・マルティネスの決勝ゴールをアシストしました。
得点こそありませんでしたが、
試合を決めた2得点に直接関与。
周囲の選手を生かしながら勝利へ導いたメッシこそ、
この試合のMVPにふさわしい活躍だったと言えるでしょう。
試合総括
アルゼンチンは、
最後まで自分たちのサッカーを貫きました。
イングランドは高さやフィジカルを生かして先制し、
GKピックフォードを中心に何度も決定機を防ぎました。
それでも、
アルゼンチンは諦めませんでした。
サイドを使い、
パスをつなぎ、
メッシを起点に相手を動かし続ける。
その積み重ねが終盤の劇的な逆転につながりました。
そして、この試合で改めて感じたのは、
現在のアルゼンチンは「メッシのチーム」ではなく、
「メッシを中心に全員が機能するチーム」だということです。
一人のスター選手だけではなく、
周囲の選手たちが役割を理解し、
お互いを生かし合う。
その完成度の高さが、
決勝進出という結果につながりました。
💡 今日のワンポイント
アルゼンチンの最大の武器は、
メッシだけではありません。
メッシを警戒すれば周りの選手にスペースが生まれ、
周囲を警戒すればメッシが自由になります。
相手に「どちらを選んでも苦しい」という状況を作り出せることが、
現在のアルゼンチン最大の強さでした。




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